来る北南首脳会談、朝米首脳会談に向けて関係各国の動きが目まぐるしい。
次期米国務長官内定者であるポンペオCIA長官が3月末から4月初頭にかけてトランプ大統領の特使として訪朝、朝鮮の金正恩委員長と極秘会談を行ったとの報道がなされ、それをトランプ大統領が認めると言うサプライズが起きたことは、朝鮮戦争終戦をも見据えた、東アジア情勢が大きな転換を迎えることを意味する。
トランプ大統領は18日、日米首脳会談後の共同記者会見で、金正恩委員長との会談が「世界的な成功となるよう、可能な全ての努力をする」「我々は朝鮮半島全体が平和に暮らせる日が来ることを願う」と強調した。
これに先立ってポンペオ氏が訪朝した訳だが、注目すべきはポンペオ氏が朝鮮の内部崩壊を仕掛けてきたセクションのトップであるという事実であろう。
アメリカからしてみれば、本来、朝鮮のトップと会ってその人物像をみきわめると同時に、朝鮮の隙を見つけるチャンスと捉えるところ。
だが、ポンペオ氏は極秘訪朝後の12日米上院外交委員会人事聴聞会で「私は米政府が適切な条件を作れると楽観しており、トランプ大統領が、朝鮮の指導者との会談でアメリカと世界が願う外交的な成果を達成できるようにするであろう」と語った。 訪朝を通して何らかの確信を得たと見られる。
同日の米下院軍事委員会聴聞会では、マティス国防長官とダンフォード統合参謀本部議長が、朝鮮のICBMは既に米国本土のどこでも打撃可能であり、その数が増えれば米国には防ぐ手立てがないと初めて認めている。言わずもがなである。
ここから、アメリカが対朝鮮戦略を大きく転換せざるを得ないと判断したと十分に推測できる。
何せ、トランプ大統領が17日、安倍首相そっちのけで何の前振りもなく「我々は朝鮮と非常に高いレベルで直接対話をしてきた」と自慢して首脳会談への意欲をみせたことは、「オレの平壌行きを邪魔するなよ」とのメッセージともとれる。(Ψ)
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