鉱物及び農産物分野のグローバル企業体が極秘裏に訪朝していたことが明らかになった。
韓国紙「東亜日報」(17日付)によると、ドイツに本社を構える多国籍企業で鉱物資源やエネルギー事業に携わるA社と、米国最大の穀物会社であるB社の関係者が9月末に訪朝し、朝鮮側の関係者と協議したという。
消息筋は「朝鮮の人々が、今回訪問した海外企業の関係者を『経済視察団』と呼んでかなり気を使ったと聞いている」「朝鮮内部では、今後制裁が緩和され、外部投資が入ってくるという期待感が高まっている」と伝えた。
A社は、朝鮮のマグネサイトなどの鉱物資源に関心を示している。 朝鮮は、様々な希少金属と希土類を含む潜在的な価値が400兆円にのぼる鉱物資源が埋蔵された、鉱物資源の宝庫である。 韓国鉱物資源公社が発表している資料によると、朝鮮に埋蔵されたマグネサイトは60億t、黒鉛200万t、鉄鉱と重石は、それぞれ50億tと25万tに達すると推定される。
一方、B社は、穀物や種子、肉類、タンパク質を生産・流通する世界的な企業の一つで、韓国にも支社を置いている。 朝鮮の農業分野の環境調査や投資の可能性を打診したという。
ここでいうA社はミネラルズテクノロジーズと思われ、B社はカーギルと推測される。
これら企業関係者の訪朝は、主に民間レベルで行われるものであるが、米国の主要企業が含まれているという点で、トランプ政権の暗黙の承認があったと解釈される。 米国政府が対朝鮮制裁の必要性を強調しながらも、朝鮮の非核化措置の履行を説得する相応の措置の一つとして、投資の可能性を検討しているのだ。
トランプ大統領は今月9日、ホワイトハウスで記者たちと会って「他の国々と他の国民、事業家や銀行が朝鮮に行って投資したいと願っている」「朝鮮が外国人投資を望んでいるということを確かに言うことができる。それがまさに朝米対話が上手くいく理由の一つ」と述べているが、これは決して偶然ではない。
世界は朝米関係改善の次の段階を見据えて動き始めている。
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