「核保有を容認する代わりにミサイルを凍結できれば米国はより安全」 米国内で現実論が台頭

来たる2回目の朝米首脳会談を控えた米国内で、朝鮮を核保有国と認め、核の「凍結」に焦点を当てて「現実的」に朝米関係を改善しなければならないという主張が広がりを見せている。

米議会下院外交委のシャーマン議員(民主党)も16日、VOAとのインタビューで、「金正恩氏がすべての核兵器を放棄するものと考えていない。 徹底した監視を前提に、限られた数の核兵器保有を容認する代わりにミサイル技術関連プログラムを凍結することができれば、米国はより安全になるだろう」とし、より現実的な目標を定める必要があると主張した。

下院軍事委員会所属のカンナ議員(民主党)も同じインタビューで、「北朝鮮の非核化は段階的な手順を踏むしかない。 まず、米国への脅威となる大陸間弾道ミサイル(ICBM)と関連技術の廃棄に焦点を当てた後、非核化方案を用意する手順が現実的だ」と強調した。

ジョセフ・ナイ元米国務省次官もVOAとのインタビューで、「北朝鮮は政権維持手段である核を完全には放棄しない。 トランプ大統領が、北朝鮮の核活動を制限することができる方法を探さなければならない」と指摘、「タイムスケジュールの設定、検証など、北朝鮮の核活動を制限するための合理的な方法を用意するために目標を置くべきである」と主張した。

一方、米FOXニュースは17日(現地時間)、保守的な専門家ダニエル・ディペトリスの第2次朝米首脳会談に対すコラムを掲載した。

彼は、ワシントンの既得権勢力が今回の首脳会談の成否を朝鮮の完全な非核化だと主張しているが、これはかなり非現実的だと批判、首脳会談成功のためには、過去とは全く別の次元で接近しなければならないと指摘しながら、「ワシントンの政策決定者や専門家が固定した『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)』と言う幻想を越えなければならない」と強調した。

彼は「最終的に、米国の重要な対朝鮮政策の目標は非核化ではなくて、朝鮮半島の平和と安全保障、そして予測可能性でなければならない」と主張、朝鮮が多大な努力を傾け長期間にわたって開発した核能力を自分たちの安全保障の砦としており、短期間にこれを廃棄することはなく、現実的に朝鮮の非核化の完了もかなりの時間がかかる問題だと説明した。

また、多くの専門家が、朝鮮が核兵器を放棄しない限り、朝米関係を正常化または改善することは米国が朝鮮に譲歩することだと非難するのは、朝鮮半島の平和と安定の観点からも「古ぼけた危険な考え」と批判、非核化は長期プロセスの必要を伴うもので、米朝相互間の平和体制を強化することは、大規模な戦争を誘発する軍事的対峙よりも外交的に解決する機会を広げるものであり、これは北東アジアのすべての国にも有益だと強調した。

彼は、トランプ大統領はワシントンの一角からの雑音を無視して、「事実上の核保有国」である朝鮮と長期間の非核化の観点からアプローチする必要があると指摘、米国が古くからの敵対関係を正常化し大胆に交渉を進めることが、将来的には「非核化された朝鮮」の可能性を少しずつ開くことができると強調した。

このような動きは、今まで実質的にタブー視されてきた「現実的な朝鮮の核保有認定論」に基づいて、朝鮮半島の平和を構築する合理的な方策を探るという流れで注目される。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。