朝鮮民主主義人民共和国国務委員会の金正恩委員長は最高人民会議第14 期第1回会議で行った歴史的な施政演説を通じて、朝米関係と核問題の解決に関する原則的立場を明らかにし、今年末までは忍耐強く米国の勇断を待つつもりであると述べた。
これについて、米国が今年の末前に計算法を変えて応答措置を講じるべきであることと万人が明白に理解している時に、米国務長官ポンペオだけが年末まで米朝間の実務協商を終えることを意味すると寝言のような言葉を述べて人々の嘲笑を買っている。
ポンペオがこのような言行をこととしているのが本当に言葉をまともに聞き取れなかったためか、さもなければ意図的に聞き取れないふりをするのかその底意は分からないが、彼が本当に聞き取れなかったのなら、これはたいへん危険極まりないことである。
彼の行動が意図的なものなら、小説作家のように虚構をよく創り上げる特技を生かして、まるで我々が求めるのが年末までに実務協商だけを終えることであるかのようにその意味を訛伝させ、米国が年末まで行動すべきだという拘束感から抜け出そうとする愚かな計算にすぎないと思う。
我が国務委員会委員長が言明したように、米国は今の工夫ではわれわれを少しも動かせないであろう。
ポンペオはこれまで、平壌を訪れて我が国務委員会委員長の接見を数回にわたって受けて非核化を哀願しておいては、振り返って先週に行われた議会公聴会で我々の最高尊厳を冒涜する妄言を吐くことで自分の低質の人となりを自ら曝け出し、理性をもった人々を驚愕させている。
この機会に、我が国務委員会委員長が施政演説で言明した対米立場に盛り込まれている意味を、今一度ポンペオに明白にしておく。
その意味は、米国は我々を核保有国になるようにした根源、非核化を阻む障害物を自分の手で今年末までに取り除くべきだということであり、そのようにならない場合、朝鮮半島の情勢がどのように広がるかは誰も予測できないということである。
ポンペオが勝手に言葉を作り上げ、朝米関係の全般を意のままに揺さぶって自分の人気を上げてみようと画策している中でも幸いなことは、我が国務委員会委員長とトランプ大統領の個人的な関係が依然として良好なことであり、国務委員会委員長がトランプ大統領と親しく付き合うことについて嬉しく思っていることである。
ハノイ首脳会談の教訓に鑑みても、事がうまく運びかけていてもポンペオが介入すれば事がもつれて結果物が駄目になったりするが、今後も私が懸念するのは、ポンペオが会談に関与すればまた形勢が乱れ、事がもつれかねないという点である。
したがって、今後も米国との対話が再開される場合にも、私はポンペオではなく我々との意思疎通がより円滑で、円熟した人物が我々の対話相手に出ることを願うだけである。
コメントを残す