朝米交渉「トランプ大統領は堪え性を持たねば」 前米国UN大使が見解

ビル・リチャードソン前UN駐在米国大使が、トランプ大統領が朝米交渉で「堪え性」を持たなければならないと指摘、朝鮮と一部段階別合意をするのも良い妥協案だとの見解を示した。

リチャードソン前大使は、クリントン政権時代のUN米国代表部大使を務めた後、エネルギー省長官を経てニューメキシコ州知事などを歴任した。 彼は、スパイ容疑で朝鮮に抑留された米国人の釈放交渉などで、1994年以来、朝鮮を8回訪問するなど米国の代表的な対朝鮮交渉家として名が挙げられる。

リチャードソン前大使は21日(現地時間)、米ニューヨークAM970のラジオ放送のインタビューで、トランプ大統領が「多くのメディアの前で大規模な首脳会談をすることを好む」と前提しつつ、トランプ大統領が「忍耐強くなければならない」と指摘、「追加(朝米)首脳会談を持つためには、まずは彼の参謀たちが北朝鮮の譲歩を作り出すようにしなければならない」と強調した。

そして「何故なら、金正恩氏も米国大統領と首脳会談をするのは大変な事」「北朝鮮もトランプ大統領との追加会談を推している」と説明した。

リチャードソン前大使は、今週開催される予定の朝露首脳会談と関連、「彼(金委員長)は、ロシアという新しい同盟を追求している」と指摘、これは米国と中国に「彼を助けることができる『新しい友』がいるとのメッセージを送るもの」と評した。

それとともに「プーチン氏もまた、北朝鮮とのどのような交渉でもプレイヤーであることを示すために(朝露首脳会談を)欲する」「ロシアはUN安保理で拒否権を持つ加盟国であるため、プーチン氏は重要である」と説明した。

リチャードソン前大使は、今後、朝米交渉に関しては「首脳会談の前に、一定の合意が行われなければならない」「ベトナムではそうしていなかったのでその結果は『災害』であったし、双方は何もせずに(会談場を)歩いて出てきた」と指摘、「双方は、一部の制裁解除と検証を通じた北朝鮮の(核)兵器やミサイルを除去するための具体的な措置などの妥協(compromise)を追求することも、実現可能な良い妥協案になり得る」と強調した。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。