米下院で国防授権法に「朝鮮戦終息促す決議」を追加、 米国議会で初めて朝鮮戦争終結を促し議決

米国下院の2020会計年度国防授権法案(H.R. 2500 – National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2020)に「外交を通じた対北朝鮮問題の解決と朝鮮戦争の公式終結を促す決議」条項が追加された。

ロー・カンナ議員、ブラッド・シャーマン議員が共同発議し、国防授権法修正案(NDAA amendment 217)として提出され「朝鮮戦争終息を促す決議」条項が、7月11日、2020会計年度国防授権法案を扱う下院全体会議で口頭票決により可決された。

カンナ議員は採決に先立ち提案の趣旨を説明、「超党的努力で北朝鮮との対決状態を終息させ、平和を求める時が来た」とし、朝鮮と交戦することになれば数十、数百万の人々が死ぬことを強調、外交的対話を通じた解決策を訴えた。

彼はまた、朝鮮と相互不可侵を約束し非核化問題を解決していく必要があることを指摘、朝鮮半島で恒久的な平和協定を締結するために米国政府が努力を傾けるならばこれを支持すると述べた。

米国連邦議会で外交方法で対朝鮮問題を解決し、朝鮮戦争の公式終結を求めようという決議を全体会議で議決したのは今回が初。

今回の条項には法的拘束力はないが、1953年7月27日に停戦協定が締結されてから実に69年ぶりに米連邦議会で停戦状態を正式に終える決議が初めて通過したというきわめて重要な歴史的意義がある。

今回の「朝鮮戦終息促進決議」条項の可決は、対朝鮮強硬政策を求める声が根強い米国議会で、対朝鮮対話と関係改善を追求し終戦及び平和協定の締結を推進しようという主張が大きくなり始めている一例と言える。

米議会内の対朝鮮強硬一辺倒の厚い岩盤に穴が開き始めたことにより、カンナ議員が2月に発議した「朝鮮戦争の公式終結決議案(H.Res.152)」支持の拡散にも大きな弾みが付くものと期待される。

朝鮮戦争の公式終結と平和協定の締結を促すことを骨子とした決議案は、現在34人の米国下院議員が共同発議している状態にあり、この決議案を支持する在米コリアン団体とアメリカの平和団体は今年末までに共同発議議員を100人に拡大することを目標にしている。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。