米国の民間団体がトランプ政権下で巨額を投じて対朝鮮政策の変更を促すロビー活動を行ったことが明らかになった。
VOAによると、対朝鮮政策ロビー活動を行った民間団体はワシントン所在の「NSA」(National Security Action)と「FCNL」(Friends Committee on National Legislation)、ニューヨーク所在の「OSPC」(Open Society Policy Center)と「CLW」(Council for a Livable World)の4団体。
米国議会に報告された6月までのロビー活動履歴によると、これらの団体は対朝鮮軍事攻撃に反対して外交を促す活動に集中しており、特に、朝米間の緊張が極度に高まった2017年末から2018年初めの間、米上下院で議会承認なしに大統領が対朝鮮先制攻撃を行えないようにする法案が4件提出されたが、発議の前後にこれらの団体のロビー活動があったことが判明した。
これらの団体が積極的に関わった朝鮮関連法案と決議案を発議した議員は、民主党のクリス・マーフィー上院議員とエドワード・マーキー上院議員、下院ではロー・カンナ議員とテッド・リウ議員。
対朝鮮先制攻撃制限ロビー活動に巨額の資金を投資した団体は、「ヘッジファンドの大家」と呼ばれる億万長者ジョージ・ソロスが関わった公益財団「オープンソサエティー財団」(OSF)の姉妹機関である「オープンソサエティーポリシーセンター」(OSPC )。
「オープンソサエティーポリシーセンター」は、米議会が行政府の予算の使用を制限して大統領が議会承認なしに対朝鮮軍事行動をしないようにするためのロビー活動を、米上下院と国務省、国防総省などを相手に2017年7月から2018年9月までに行った。
この団体の四半期のロビー資金は少なくとも100万ドルから最大700万ドルの水準で、1年間の支出額が2000万ドルを超える。
クエーカー教会員が組織した平和政策擁護団体である「友会徒全国立法委員会(FCNL)」も、2017年と2018年に500万ドルのロビー資金を支出したが、対朝鮮先制攻撃禁止法案がその大部分を占めた。
特に、今年6月までに200万ドルの資金を投じて40件のロビー活動をしながら、ロー・カンナ議員が発議した「朝鮮戦争の公式終戦を促す下院決議案」のロビーも行ったことが分かった。
「CLW」は、対朝鮮先制攻撃反対と朝鮮の核「減縮」にウェイトを置いた対朝鮮政策ロビー活動を進めている。
この団体は、米国の核兵器の除去に焦点を当てた進歩的な国家安全保障政策ロビー団体で、特に、米上下院で対朝鮮先制攻撃制限法案が発議される前の2017年の初めから、エドワード・マーキー上院議員とテッド・リウ議員を相手に関連法案の発議と対朝鮮外交を促すロビー活動を進めていた。
また、オバマ政権で活動した官僚が組織した進歩政策擁護団体である「NSA」は、2019年7月から今年6月までに合計17万ドルの資金を投じて、朝鮮、イラン、イエメンに対する外交安保政策のロビー活動を行った。
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