「トランプ氏、外交成果のため引き続き朝鮮『投資』」 米政府元高官が見解

米国トランプ政権で対朝鮮実務交渉を担当したジョセフ・ユン 元米国務省北朝鮮政策特別代表が「朝米実務交渉後にトランプ大統領が北朝鮮に行くのかについては、疑いの余地がないだろう」との見通しを示した。

ユン元代表は、9.19平壌共同宣言1周年を記念して京畿道高陽市で20日開かれた「2019DMZフォーラム」討論会で「朝米実務交渉はとても速い期間内に行われるようだ」と述べた。

ユン元代表はトランプ政権最初の対北朝鮮政策特別代表として朝鮮との連絡窓口の役割をはたした人物。

彼は「(交渉で)すごく速い期間内に合意が出てくるだろう」「これは最終的というよりは中間的合意になるだろう」と付け加えた。

ユン氏は、朝米間の実務交渉の成功を介して3回めの首脳会談につなげるためには、「ハノイ+α(アルファ)」のディールがカギだと強調した。

彼は交渉で議論されることができる「アルファ」の具体的内容として▲寧辺を含むすべての核施設の実質的凍結 ▲非核化の最終的な状態を規定するロードマップの合意などを提示した。 ICBM(大陸間弾道ミサイル)廃棄まで議論される可能性を排除しなかったが、現実化の可能性を低く見た。

また、米国が保証しなければならない相応の措置として、△制裁緩和 △対朝鮮先制攻撃の放棄(「消極的安全保障」) △終戦宣言 △朝米連絡事務所開設などを挙げた。

ユン氏はトランプ大統領の「外交的意志」を強調、朝米交渉の成果を楽観的に予想した。

彼は「米国内でトランプ大統領に対して「ショー」という批判が多いが、私はショー以上の意味があると考えている。 北朝鮮に行くために橋を置きたい意志があった」「トランプ大統領は投資をしたのだ。 自身にとって北朝鮮こそ外交政策の成功を測る指標であるため」と強調した。

ユン氏は「トランプ大統領は、本人が『交渉家』として認知されることを願う。 しかし今まで、アフガニスタンのタリバンとのディールは失敗に終わったし、イランとの取引も失敗に終わる可能性が高い。 ベネズエラでも別の成果がなかった」「したがって彼は今、何かを見せなければならない状況だ」と述べた。

彼は「トランプ大統領は、来年の大統領選挙前に二つの成果を出さなければならない。 第一は朝鮮問題であり第二は米中貿易交渉なので、トランプは引き続き『投資』をしようとするだろう」と説明した。

ユン氏は朝鮮の金正恩国務委員長の外交成果にも言及、「最初のラウンドでかなり良くやった」と評価、「金委員長は、トランプ大統領と3回、習近平 中国国家主席と5回、プーチン ロシア大統領と一度会い、文在寅大統領とも3回会った。 安倍首相も彼に会いたがっている」とし「過去2年間、尊重受け正当性を認められるリーダーとして浮上した」と述べた。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。