朝鮮側とトランプ大統領が言及した「新しい計算法」について、米国の専門家らが「段階的非核化の可能性が高い」との見立てを示している。
ジョセフ・デトラニ 前6カ国協議次席代表は、トランプ大統領が言及した「新たな方法」が米国の対朝鮮アプローチの柔軟性を強調したものだと分析した。
デトラニ前次席代表は20日、「新たな方法」が、米国は朝鮮の完全な核廃棄や非核化の最終段階を待つのではなく、朝鮮が進めば米国も同時に進む準備ができているという意味だと指摘した。 これは、トランプ大統領は朝鮮問題を平和的に解決したいと考え、過去と同じ段階的非核化方式を採用する可能性が高いという意味だ。
トランプ大統領は18日、ボルトン 元国家安保補佐官が過去にどれだけ下手を打ってきたか調べる必要があると考えると発言、新しい方法がとても良い可能性があると明かした。
これに対し朝鮮外務省の金明吉巡回大使は20日談話を発表、「トランプ米大統領が『リビア式核放棄』方式の不当性を指摘して朝米関係改善のための『新しい方法』を主張したという報道を、興味をもって読んでみた」と応じ、肯定的な反応を示した。
デトラニ前次席代表は、朝鮮が考える「新しい方法」の最初のステップは、ハノイ朝米首脳会談で朝鮮側が提示した寧辺の核施設の廃棄だろうと指摘、交渉を通じた双方の立場の調整の必要性を強調しつつ、完全かつ検証可能な非核化の最終的な目標と非核化ロードマップに対する合意がなされなければならないと強調した。
デビッド・マックスウェル 民主主義守護財団専任研究員は、米国の「新方式」は2、3段階に分けられた非核化であるとの予測を示した。
彼は、一度にすべての核兵器を廃棄する「ビッグディール」方式のほかに複数の段階に分けられた非核化方法の中間段階があり、ここで柔軟性を見つけることができるとした。 朝鮮は関係改善と信頼構築後に非核化したいが、米国は非核化、信頼構築、関係改善の順序を進めたいので柔軟性が発揮できる部分があるという分析だ。
彼は、米国は朝鮮が望む関係改善のために連絡事務所開設など外交的接触を広げることができる方案を提示することができ、朝鮮はシンガポール首脳会談で約束した非核化の意志を示すことができる非核化措置を取るべきだと強調した。
ブルース・ベネット ランド研究所上級研究員は、朝鮮がすぐにトランプ大統領の「新しい方法」言及に反応したのは、朝鮮が望む「段階的非核化」の方法に米国が合意する可能性があると判断したためだと推測した。
「段階的非核化」は朝鮮が長い間望んだことであり、ここには制裁緩和が含まれるべきだとベネット研究員は指摘した。
また、朝鮮は「寧辺の核施設の閉鎖」カードを再び出す可能性が大きいが、これは最も基本的な措置であり、米国は朝鮮の核能力を評価することができる「核兵器の1個搬出」に期待するだろうと語った。
ベネット氏は、具体的非核化のステップは実務交渉で議論されるべき事案だが非核化せずに制裁解除はなく、完全非核化の目標は必ず再確認しなければならないと強調した。
彼は朝鮮が大統領と側近たちを切り離そうとすると主張、トランプ大統領は金正恩氏に有益な合意をするだろうが、ボルトン前補佐官やポンペオ長官のような人々はそのような妨げになると朝鮮は確信している指摘した。
コメントを残す