米大統領選挙の民主党候補者らが、朝米交渉での段階的アプローチを支持し、朝鮮の核凍結と引き換えに対朝鮮制裁を段階的に緩和しなければならないとの見解を示した。
候補者らは 「ニューヨークタイムズ」のアンケートに各々の立場を明かした。
アイオワ州党員集会で1位となったピート・ブティジェッジ インディアナ州サウスベンド前市長は、朝鮮の非核化を実現することができる最も現実的な方法は、朝米双方の段階的措置が同時に履行される事だと主張した。
ブティジェッジ候補は、「北朝鮮が、非核化過程の初期に全ての核兵器を廃棄するものと考えるのは非現実的だ」と「非核化は長い期間がかかるだろう」と述べた。
バーニー・サンダース上院議員は、朝鮮の核プログラムを戻し核兵器を最終的に除去することができる段階的非核化方案を朝鮮と交渉すると主張した。
サンダース候補は、「北朝鮮の核武力削減と査察、朝鮮戦争を終わらせ南北朝鮮と米国との間の平和な関係を促進するためにとる全ての措置が朝鮮半島の完全な非核化の機会を促進するだろう」と述べ、同盟である韓国との緊密な調整を通じて平和と非核化の過程が並行されなければならないと強調した。
マイケル・ブルームバーグ 元ニューヨーク市長は、朝鮮の完全な非核化が米国の最終目標にならなければならないとしつつ、最初の措置として朝鮮と暫定合意を追求すると述べた。
ブティジェッジ候補とサンダース候補、ウォーレン候補は、核凍結を対価として制裁を段階的に緩和するとの意思を示した。
ブティジェッジ候補は、朝鮮が核物質の生産と核・ミサイル試験を中断し、これを国際査察団が検証する見返りとして、いくつかの制裁を緩和する初期凍結合意を支持すると述べた。
ウォーレン候補は、朝鮮が核とミサイル活動を凍結するという強力かつ検証可能な合意と引き換えに、同盟国と同伴国との協力の下に部分的な制裁緩和を検討する準備ができていると述べた。
一方、朝鮮が全ての核とミサイルプログラムを放棄するまで制裁を強化するかどうかでは立場が分かれた。
サンダース候補とウォーレン候補、ブルームバーグ候補は制裁強化反対の意思を明らかにした。
ウォーレン候補は、経済制裁が朝鮮に対する強力なテコを提供することはできるが、朝鮮の住民に対しさらなる痛みを与えないようにしなければならないと主張した。
ジョー・バイデン前副大統領は、朝鮮がすべての核とミサイルプログラムを放棄するまで制裁を強化しなければならないと主張、ブティジェッジ候補は言及しなかった。
また、サンダース候補とウォーレン候補議員、バイデン候補は、大統領に当選すれば金正恩国務委員長と直接会う意向があると明かした。
サンダース候補が条件なしで金国務委員長と直接会うとしたのに対し、ウォーレン候補とバイデン候補は朝鮮が一定の条件を満たした場合に会うとした。
ウォーレン候補は、非核化交渉を進展させることができる場合は金国務委員長に会う意向があるとしつつも、対談は明確な戦略の一部である必要があると強調、実務会談で具体的な合意文が既に導出されなければならないと主張した。
一方、主な候補者らは駐韓米軍撤収反対の立場を示した。
サンダース候補は、朝鮮の核問題を最終的に取り扱うことができる方案は韓国と緊密に協力する事だと主張、ウォーレン候補は、米軍の半島駐留は太平洋国家としての米国の戦略的利益に合致するとして在韓米軍が朝鮮との交渉対象にはならないと強調した。
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