「朝鮮内部情報を把握するには限界がある」 「専門家」ら認める

朝鮮の金正恩国務委員長の「健康異変説」が西側メディアで取り上げられる中、「専門家」らが朝鮮の内部情報を正確に把握するのには限界があると認めている。

「ニューヨークタイムズ(NYT)」紙は「専門家が、北朝鮮の指導者を追跡する方法」という映像クリップを介して、「朝鮮半島専門家」が朝鮮内部の情報を追跡するための手段を紹介、その一つとして専門家が朝鮮内部で起こっている事態を推理するために衛星画像のパターンを分析するとした。

また、「専門家」が内部情報源として朝鮮の国営メディアを注視していると明かした。 曰く、金国務委員長の健康に異常がある場合、朝鮮のメディアに、金国務委員長の美徳に対する長い社説が掲載されるだろうという憶測だ。この他に、予定になかった航空便の臨時運航にも注目するとした。

NYTは、衛星画像、官営媒体、航空便の追跡のいずれかを情報源として明確な情報を得るのは困難であり、この他にもいわゆる「消息筋」と「人的情報網」に依存するとした。

ここでいうところの「消息筋」は、当然ながら出所・正体不明の疑わしいものであることは言うまでもない。

AP通信の平壌支局長を務めたジン・リー ウッドロウ・ウイルソンセンター長は、朝鮮の「閉鎖性」から依存することができる情報源に限界があると証言した。 曰く、朝鮮国営メディアを詳しく探り、衛星写真を使用して朝鮮内部で起こっていることの手がかりを探そうと努め、機密情報を持っているものと「推測」される人物を介して情報を得ることが唯一の情報源という意味だ。

一方、米海軍分析センターのケン・ゴース局長は、「北朝鮮が衛星を介して観察されているという事実を知っているので、衛星写真で事実と異なる情報を伝えることができる」と証言した。

ゴース局長はまた、朝鮮の国営媒体で過去とは異なる報道がなされているものを注意深く見ることが重要だと指摘、これさえも朝鮮内部の変化を推し測るには不足だと述べた。 その実例として、金日成主席逝去と金正日総書記逝去前にも官営メディアで特に目立つ変化がなかったことを挙げた。

ゴース局長は、もし金国務委員長の健康に異常がある場合は朝鮮は情報を遮断するだろうし外部世界からはこれを調べる術がないと述べた。

 

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。