朝鮮の核・ミサイル能力の高度化に対応して、武器開発阻止など達成可能な目標の中間段階の合意が必要だとする主張が米国の専門家から提起されている。
米国の民間団体である「コリア・ソサイエティー」が「対北朝鮮外交の展望」をテーマにした画像討論会を16日(現地時間)開催、朝鮮が武器体系を量的・質的に高度化させている状況を考慮して、朝米間の「中間合意(interim deal )」が必要であるとの主張が提起された。
カーネギー国際平和財団(CEIP)のアンキット・パンダ上級研究員は、朝鮮の「多弾頭各個目標設定再突入飛行体(MIRV)」の開発、ミサイル弾頭重量の増大などの武器体系の「質的」開発を防ぐことが重要であり急務であると強調、次期米政府が朝鮮の核・ミサイル能力制限縮小のために短期的に実現可能な方策を考案するなど、対朝鮮アプローチを調整する必要があると主張した。
また、朝鮮が国際社会の「制裁」と圧力などの外部要因によって「戦略的決定」を変える可能性は低いとする見解を付け加えた。
パンダ氏は、イランとの核合意(JCPOA・包括的共同行動計画)モデルをもとに、今後の朝米核交渉で「革新的な方案」を考案することが可能だとした。
マーカス・ガロスカス前国家情報局(DNI)北朝鮮担当官は、米政府が朝鮮の核保有意志と能力に関する「現実的仮定と評価」に基づき対朝鮮政策を策定し実行することが重要であると指摘、米政府が「達成可能な」目標を優先し集中するのが「現実的な案」だとしながら、朝鮮の武器実験中断を「公式協定」の形で合意することができると主張した。
ガロスカス前担当官は、朝米交渉再開の最初の段階で「非常に重要な焦点」は朝鮮の兵器システムの質的開発を阻止することだが、しかし非核化など長期的な目標に焦点を合わせがちなため「十分な注目」がなされていないと指摘、両国間の公式協定には朝鮮の武器実験中止を誘導する奨励策だけでなく「協定違反時」に受ける「制裁」など追加処罰を明示することもでき、朝鮮がこれを通して追加武器実験に関する「計算法」を変えるかもしれないとの見解を示した。
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