3.祖国の自主的統一と対外関係の発展のために
金委員長は報告の第三の体系で、祖国の自主的統一と対外関係の発展のための重要な問題について言及した。
報告は、当面の形勢と変化した時代の要請に即して対南問題を考察し、北南関係に関するわが党の原則的な立場を明らかにした。
報告に指摘されたように、今わが民族は北南関係の深刻な膠着状態を収拾し、平和と統一の道を進むか、それとも対決の悪循環と戦争の危険の中で引き続き分裂の苦痛をなめるかという重大な岐路に立たされている。
北南関係の現実態は、板門店宣言の発表以前の状態に逆戻りしたと言っても過言ではなく、統一という夢はよりはるかに遠のいた。
南朝鮮では、依然として朝鮮半島の情勢を激化させる軍事的敵対行為と反共和国謀略騒動が続いており、そのため北南関係の改善の見通しは不透明である。
報告は、今の北南関係の冷却局面がどの一方の努力だけで解決される問題ではなく、時間が経てばおのずと解消されることでもないと判断し、真に国の平和と統一を願い、民族の運命と次世代の将来を憂慮するならば、この重大な状況をこれ以上座視してはならず、破局に瀕した現在の北南関係を収拾し改善するための積極的な対策を講じなければならないと強調した。
報告は、北南関係に対する原則的な立場を次のように明らかにした。
北南関係で根本的な問題から解決しようとする立場と姿勢を持たなければならず、相手に対する敵対行為を一切中止し、北南宣言を慎重に受け止め、誠実に履行しなければならない。
報告では、以前良好に発展していた北南関係が一挙に凍りつき、対決状況に坂戻りした主な原因について指摘された。
現在、南朝鮮当局は防疫協力、人道的協力、個別観光のような非本質的な問題を持ち出し、北南関係の改善に関心があるかのような印象を与えている。
ハイテク軍事装備の搬入とアメリカとの合同軍事演習を中止すべきだというわれわれの再三の警告に依然として背を向け、朝鮮半島の平和と軍事的安定を保障するという北南合意の履行に逆行している。
甚だしくは、われわれの正々堂々たる自主権に属する各種の通常兵器の開発については「挑発」と言い掛かりをつけ、武力の近代化に一層狂奔している。
もし、南朝鮮当局がそれを論難したいならば、先端軍事資産の獲得や開発の努力を加速化すべきだの、すでに保有している弾道ミサイルや巡航ミサイルよりも正確で、強力で、遠くまで飛んでいくミサイルを開発するようになるだろうだの、世界最大水準の弾頭重量をそなえた弾道ミサイルを開発しただのと言った執権者の発言から説明すべきであり、引き続く先端攻撃装備を搬入する目的と本心を納得できるように解明すべきである。
報告は、南朝鮮当局が二重的で、公平性のない思考観点に立ち、「挑発」だの、何だのと言って引き続きわれわれに難癖をつけようとするならば、われわれもやむを得ず、以前とは違ったやり方で南朝鮮に対するしかないだろうと厳重に警告した。
南朝鮮当局が不正常で反統一的な所業を厳正に管理し、根源的に取り除いてこそ、強固な信頼や和解に基づく北南関係改善の新しい道が開かれるであろう。
北南関係が回復し、活性化するのかどうかは、全的に南朝鮮当局の態度如何にかかっており、代価は支払った分だけ、努力した分だけ受けるようになっている。
報告は、現時点において南朝鮮当局に以前のように一方的に善意を示す必要はなく、われわれの正しい要求にどう肯定的に応えるか、北南合意を履行するためにどう動くかによって対しなければならないと強調した。
報告は、南朝鮮当局の態度次第で北南関係は、近いうちに再び3年前の春のように全同胞の念願通り平和と繁栄の新しい出発点へ戻ることも十分可能だと分析した。
金委員長は報告で、対外関係を全面的に拡大、発展させるためのわが党の総体的方向と政策的立場を明示した。
報告は、現在の国際情勢とわが共和国の対外的環境について深みのある分析を行った。
総括期間、わが党の対外活動の主たる総括と結論は、不法無道にのさばる敵対勢力と強権を振りかざす大国に対しては強対強で立ち向かう戦略を一貫して堅持すべきだということである。
報告はこれについて確言し、わが国家の戦略的地位に応じて対外関係を全面的に拡大、発展させ、社会主義建設を政治外交的に確実に保証することを現段階における対外活動の総体的方向と規定した。
このことから報告は、対外活動部門で堅持すべき原則的問題を明らかにした。
わが党の尊厳の固守と国威の発揚、国益の守護を共和国外交の第一の使命とし、対外活動で自主の原則を確固と堅持しなければならない。
われわれの自主権を侵奪しようとする敵対勢力の策動を粉砕し、わが国家の正常的な発展権を守るための外交戦を攻勢的に展開しなければならない。
対外政治活動を朝鮮革命発展の主な障害、最大の主敵であるアメリカを制圧し、屈服させることに焦点を合わせ、志向させていかなければならない。
報告は、アメリカで誰が権力の座についてもアメリカという実体と対朝鮮政策の本心は絶対に変わらないと指摘し、対外活動部門で対米戦略を策略的に樹立し、反帝自主勢力との連帯を引き続き拡大していくことについて強調した。
また、対外宣伝部門の役割を強めて敵の反動的攻勢を粉砕し、国家の地位を高める問題について言及した。
報告は、対外活動部門で社会主義諸国との関係を一層拡大、発展させ、自主性を志向する革命的党や進歩的党との団結と協力を強化し、世界的範囲で反帝共同闘争を果敢に展開して、国家の対外的環境を一段と有利に変えることについて指摘した。
報告では、朝鮮半島と世界の平和と安定をしっかり守り抜こうとするわが党の確固たる意志が表明された。
この惑星にわが国のように恒常的な戦争脅威を受けている国はなく、それだけ平和に対するわが人民の渇望は極めて強烈である。
われわれが最強の戦争抑止力を備蓄し絶えず強化しているのは、われわれ自身を守るためであり、永遠に戦争のない真に平和な時代を切り開くためである。
われわれの国家防衛力が敵対勢力の脅威を領土外で先制して制圧できる水準に上がっているので、今後、朝鮮半島における情勢の激化はすなわちわれわれを脅かす勢力の安保不安定につながるであろう。
報告は、新しい朝米関係樹立のキーポイントは、アメリカが対朝鮮敵視政策を撤回するところにあるとし、今後も強対強、善対善の原則に基づいてアメリカに対するであろうというわが党の立場を厳粛に言明した。
また、わが共和国は責任ある核保有国として侵略的な敵対勢力がわれわれを狙って核を使おうとしない限り、核兵器を濫用しないであろうということを今一度確言した。
党中央委員会活動報告で、われわれの自主権を尊重する世界の全ての国との友好・団結を強化し、真の国際正義を実現するためのわが党の対外政策的立場が明示されることにより、新たな総括期間、共和国の対外的威信と国際的影響力をさらに強めることのできる戦略・戦術的指針がもたらされた。
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