・・・10年、中東、北アフリカで「アラブの春」と呼ばれる「民主化運動」が流行った。運動はリビアにも波及し、内戦が勃発する。この時、カダフィと和解したはずの米国は、なんと「反カダフィ派」を支援した。
11年3月、NATO軍はカダフィ陣営を攻撃。そして、同年10月、カダフィは反体制派に捕まり、殺された。この時、血まみれで息絶えたカダフィの映像が全世界に流され、衝撃を受けた人も多かっただろう。彼が生きたのは、「核開発放棄」からわずか8年間。死の間際、カダフィは「米国を信じた俺がバカだった」と後悔したに違いない。
金正恩が、カダフィのような末路を恐れているのは想像に難くない。北朝鮮の非核化を難しくしているのは、歴史的な朝鮮半島情勢のこじれもあるが、米国がリビアその他でついてきた「嘘」も大きな原因である。・・・
北野幸伯:国際関係アナリスト (出典:ダイヤモンドオンライン)
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