クリントン政権で国防長官と朝鮮問題特別大使を務めたウィリアム・ペリー氏が2日、現在の朝米交渉について言及、2000年の「朝米共同コミュニケ」以降18年ぶりに訪れた絶好の機会であり絶対に逃してはいけないと語った。
ペリー氏は、自身が手掛けた「ペリープロセス」にそってオルブライト国務長官(当時)と朝鮮の趙明禄次帥(当時)が相互訪問し、クリントン大統領の訪朝まで合意されながらも「朝鮮の非核化と安全保障と経済的補償を提供する合意は2001年1月クリントン大統領が任期を終えたため公式化されなかった」と惜しんだ。
ペリー氏は「共同コミュニケがアメリカと同盟国の利益に符合する事は明らかだったため、後を引き継いだブッシュ行政府が早く進め終えると信じたが、ブッシュとオバマ行政府は外交を放棄し、朝鮮は核ミサイル開発プログラムに突き進み、今では数百万人の命を奪うほどの能力を備えてしまった」と皮肉った。
ペリー氏は、朝鮮が数か月間に濃縮ウラニウムを増産し、アメリカを騙そうとしていると米DIAが分析しているとのNBC放送の報道に対し、「そのような懐疑的見方が正当化されることもあり得る」としながらも「十数十年間続いた膠着状態が『TV用の切り口』一つで解決すると期待することは現実的ではない」と指摘した。
ペリー氏は、朝鮮の非核化の時期と方法が最大の外交的難題になるだろうとしながらも、トランプ政権が米国議会上下院を過半数を占める共和党出身であるため、朝鮮と非核化を合意をすれば単純な合意ではなく議会承認を得ることができ、合意の履行に弾みがつくと強調した。
実際、クリントン政権は1994年ジュネーブ合意で、議会多数派の共和党の支持を得られず履行がままならなかったという苦い前例がある。 ペリー氏は当事者が善意をもって過去の経験を生かせば必ず成功するであろうと展望を示した。
コメントを残す